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システムエンジニアをしてる私の読書記録と映画鑑賞録

【読書記録】給食の歴史

こんにちは。

 

    先日、「給食の歴史」を読みました。実にマニアックな本です。こんなピンポイントの歴史本も少ないです。そしてかなりの良書です。

    皆さんは給食好きでしたか?書く言う私は、好きでした。カレー、ソフト麺ビーンズシチューが特に好きでした。ブドウパンと黒パンは苦手でした。皆さんも好き嫌いあると思います。

 

   この本は、タイトルの通り給食の歴史がメインです。明治の始めに給食の原型が始まり、戦中、戦後の給食の変遷が綴られています。

   どうも給食は、寺子屋の賄いに近いものがスタートのようで最初は公的な感じが薄いです。それが段々広がり公的なもの国家事業になった。それも明治の話である。それに戦後ら、GHQなども加わり現在に至ります。

    歴史として面白かったのが2つ。ひとつ目は、給食の方式として自校方式とセンター方式があります。これは、学校内で作成するのか、セントラルキッチンで作成するのかの違いです。後者の方が効率的で低コストです。前者は、生徒が暖かいものを食べれ、作るがわも食べるがわもお互いの顔が見えるのが、良いところです。お互い良し悪しはありますが、どちら方式が良いかで保護者、教員含め運動が起きたりしてます。やはり生徒、子供が食べるもの大人の気持ちと効率を求める側の差があります。一方で地方などでは、センター方式の方が確実に給食を届けれるメリットもあるみたいです。

      もうひとつがさき割れスプーンの廃止運動。スプーンとフォークの合の子のあれです。さき割れスプーンを使うと犬ぐいになるから廃止運動がおきたらしいです。知らなかったし、給食と作法の関係がわかります。

 

    最後となりますが、この本の真髄は給食は、何ぞやを語るところです。貧困家庭の救済であり、救済されてるかわからないようにするため全員で同じものを食べることが重要とあります。この考えは古今東西の給食の共通の考えです。子供間のいじめや差別の防止なります。また貧困で家ではちゃんと食べれない家庭の子供の救済でもあります。給食の大切さを理解できます。

 

     この本は、給食の歴史を通して給食はなんの目的か?を通してる本です。教員の方や子を育てる親にぜひ読んでほしい。間違えなく給食への見方が変わります。

 

給食の歴史 (岩波新書)

給食の歴史 (岩波新書)