SEと本と映画

システムエンジニアをしてる私の読書記録と映画鑑賞録

【読書記録】パスタでたどるイタリア史

こんにちは。

 

まともや〇〇の歴史系です。

今回はパスタ。スパゲッティーでたどるイタリア史です。

本のタイトルは、「パスタでたどるイタリア史」 です。新書本です。

 

パスタでたどるイタリア史 (岩波ジュニア新書)

パスタでたどるイタリア史 (岩波ジュニア新書)

 

 

 1.本の概要

  本の内容は、パスタ歴史からイタリアの歴史というか文化をひも解く本です。

  パスタは、古代ローマ自体にその原型を見て、10世紀くらいに今の形に近いものが登場します。当然昔は、今のようにソースたっぷりではなく、チーズだけトッピングのような簡素のものです。そんなパスタがイタリアで市民権をえて、イタリアの市民食となる流れを理解することができます。この本が取り扱う期間は長く、古代ローマから現代まで幅広いです。現代では,日本よろしくイタリアでも食のアメリカ化が進んでいるなど現代の実情まで踏み込んでいます。

 

 2.感想

 この本は歴史の本となっていますが、パスタの基礎を教えてくれる本でもあります。生パスタが通常のパンなどに使う小麦に対して、乾麺はデュラム小麦つまり硬質な小麦を使うなどの点です。また生産地も北が生パスタ、南が乾麺などなどパスタの基本を知ることを理解できます。

 そして、この西洋の歴史の本を何をよんでもそうですが、中世の暗黒史を堪能できます。どうして何の歴史の本を読んでもローマの後はルネッサンス直前になるんだろうとしか思えません。中世の暗黒はネットネタかと思ってましたが、この手の本を読んでいるとかなり生々しく感じます。

 話をパスタに戻すとイタリアといえばパスタですが、実は昔は高級品だたようです。庶民(農民)はそうそう食べれないものだったようです。そういったものが歴史とともに誰でも食べれる食品になったのはとても良いことだと思います。ある意味、日本のコメもそうかもしれません。そんなイタリアとパスタの歴史を堪能できる面白い本です。パスタに興味あればぜひ読んでください。

  

 

 

   

 

 

 

【読書記録】靴磨きの本

こんにちは。

 

 本日は,「靴磨きの本」をご紹介。

 男性社会人なら多くの方は革靴で出勤して,週に1度なり月に1度くらい靴磨きをしているものかと思います。しかし,正しい靴磨きの方法なんて知らないんじゃないですか?でももうだ丈夫です。この本があれば正しい靴磨きの方法を知ることができます。靴磨きなんて日常ですが,なかなかやり方は教えてもらえないのでとても貴重な本です。私はこの本を衝動買いしてしまいました。

 

 作者の長谷川裕也氏は路上の靴磨きを着の身着のままで初めて,靴磨きのワールドチャンピオンになった方です。今は麻布にお店を持っているそうです。そんな世界チャンピオンから靴磨きの方法を教えてもらえるなんて有難いことこの上ない。

 

 本自体は,靴磨きの必要性、必要な道具、そして磨き方を丁寧に説明してくれます。当然世界チャンピオンの仕事なのですごく丁寧です。磨き方は、ブラシからクリナー、クリーム塗、ワックス塗り、そして鏡面仕上げの方法まで理解できます。写真つきなのでとても理解しやすいです。靴も普通の革靴以外も起毛している靴のメンテナンス方法まで記載されているのがうれしいです。実際、この本の記載の通りに靴磨きするのとしないのでは仕上がりが全然異なります。靴が本当にピカピカになります。ただ一つ困るのは靴磨きに時間かかること1足30分以上かかります。でも、仕上がりが違うので続きます。ある意味一生のテクニックを学習できる本です。

 この本がすごいのは,単純な靴磨き以外にも靴の色の変え方とか高度なテクニックまで紹介されているところです。なかな実際には、そこまではなかなかできませんが、予備知識としては十分です。

 

 ベテランサラリーマンから新社会人まで幅広く読んで靴磨きをきわめていただきたい。世の中エコだなんだと言いますが、いいものをかって長持ちさせるのが一番のエコだと私は思っています。革靴は、しっかり磨けばいつまでも使えるので、磨き方はとても重要です。だまされたとおもって買ってみるのをお勧めします。

 

靴磨きの本

靴磨きの本

 

 

 

 

 

 

【読書記録】コーヒーの科学

こんにちは。

 

コーヒーの科学を読みました。

科学の新書ブルーバックスです。

 

話はコーヒーの歴史、味、入れ方を科学の目線から書いた本です。科学ということもあり、論理的で良かったです。

 

コーヒーの歴史では、コーヒーの木とは?からはじまり、アフリカからの広がり南米への繋がりがわかったり、コーヒーの木の生態も理解できました。コーヒーはアフリカ原産にびっくりしました。

 

味や入れ方も論理的なので、コーヒーの美味しさの秘密とうまい入れ方と実践が理にかなってることがわかります。ここらへんは、ブルーバックスならではです。料理ほんとは違います。科学式が多いのが大変かもしれませんが。。

 

コーヒーを単純に楽しむではなく、論理性も求めるかたにお勧めです。

 

 

コーヒーの科学 「おいしさ」はどこで生まれるのか (ブルーバックス)

コーヒーの科学 「おいしさ」はどこで生まれるのか (ブルーバックス)

 

 

 

【読書記録】地図の歴史

こんにちは。

 

またもや○○の歴史です。

今回は地図。

 

   この歴史本はなんでもそうですが、古代オリエントから始まり、エジプトのプトレマイオス朝に話が及ぶところが導入となってます。そのあとは、コロンブスとかの航海の歴史を通して地図の世界を広げてます。航海の歴史と地図の歴史の蘊蓄がたまります。

    地図とは、その一枚が世界なので、地図を作った人間の世界がわかります。だんだんと世界が広がるし、その世界の値観がわかります。宗教から抜け出し事実に集めたり、必死の航海のすえ地図をつくるところはよいです。現代は、人工衛星でどうとでもなるがそうでもない時代の努力を伺えます。

 

地図の歴史 世界篇・日本篇 (講談社学術文庫)

地図の歴史 世界篇・日本篇 (講談社学術文庫)

 

 

【読書記録】 ルネサンスの世渡り術

こんにちは

 

変わった美術書を読みました。

タイトルは,「 ルネサンスの世渡り術」です。

マンガテイストの挿絵が多くとても読みやすかったです。

 

 ルネサンス期の芸術家の仕事の取り方を簡単に説明している感じです。取り扱っている芸術家は,ダヴィンチ,ミケランジェロ,ティチィアーノ等の有名画家達です。

 仕事の取り方といっても、炎上商法だったり、抜け駆けだったりいろいろあります。このあたりは現代に通じているところです。本自他は美術品の説明はほとんどなく,芸術家の生き方性格を理解できる本です。

 

 例えば芸術家の自由を認めず事細かな注文をするモンスター顧客に対してどうするのか?ミケランジェロのダビデ像の設置場所はどう決めたのか?などなどです。かなり変わった事項を論点にしています。

 

 難しそうな内容化と思いきや挿絵がポップでとてもわかりやすく読みやすい構成でした。芸術家と言えど商売人であり,人間であるということを知れる本なので,美術というものの考え方が少し変わるかもしれません。絵から芸術家の人に興味が出てきたような人におすすめです。

 

ルネサンスの世渡り術

ルネサンスの世渡り術

 

 

 

【読書記録】新宿鮫

こんにちは。

 

本日は,「新宿鮫」について。

言わずと知れたハードボイル小説シリーズです。

刑事ものと言ってもよいかもしれません。

 

別に難しい話はない主人公がただ恰好良い。それがハードボイル小説です。

ハードボイルド小説は,男のハーレークイーンなんてよく言ったもの。

 

 新宿鮫は,新宿でわいろがきかず暴力団にも恐れられる刑事が主人公の小説です。元はMキャリア警察官だった主人公がある秘密を握ったため,本部から新宿署おいやられたという背景もあります。この秘密はシリーズが10巻ありますが,まだ明かされていません。

 

 このシリーズはもう開始してから30年たちますが、古い感じが一切しません。今,一巻から読み直しても痺れます。それは主人の孤独さひたむきさに時代がない点と犯罪はなくならないところあるし,実社会において警察制度が変わってないからかもしれません。ただ事件の内容は,シリーズ追うごとに最新化しています。最近は,外国人の犯罪なんかを取り扱っています。

 少し社会派感を出しましたが,このシリーズの真骨頂は,主人公の魅力です。主人公は,くらいついたら話さないから新宿鮫と恐れらています。このガッツは自分の仕事にも影響しているのでは?と思ってしまうことがあります。何があってもくらいついたら話さない。。。というのを刷り込まれてしまった気がしてます。

 主人公を押しときながら恐縮ですが,実は私 桃井という刑事が一番この小説で好きです。ポジションは,主人公の上司です。過去のいろいろあり普段は,あまりやる気のないそぶりで警察署にいますが,実は心の中では熱い警察官魂を持っていて無茶をする主人公をサポートしています。主人公からしたら唯一の理解者・庇護者といっても良い人物です。こういう心の奥に持つ熱をもっている登場物はとても好きです。正直、この自分だけで小説書けるのでは?と思っています。

 

 新宿鮫を紹介しましたが,ぜひ読むときは桃井氏に注目して読んでください。熱い人物です。

   

新宿鮫 新装版: 新宿鮫1 (光文社文庫)

新宿鮫 新装版: 新宿鮫1 (光文社文庫)

 

 

 ちなみにシリーズは現状10冊発売されていますが,私のお勧めは無間人形です。人の心の闇を描ききってます。

無間人形 新装版: 新宿鮫4 (光文社文庫)

無間人形 新装版: 新宿鮫4 (光文社文庫)

 

 

 

 

 

 

【映画鑑賞】東京物語 小津安二郎

こんにちは。

 

 私は映画の中でも小津映画が好きである。普通の家庭(やや裕福であるが)の物語を取り続けた小津監督の映画好きなのである。

 

 小津監督は,たくさんの映画を残しているが代表作と言えば東京物語だろう。

 なんでも海外の映画ランキングでも上位になることがあらしい。内容としては日本的すぎると思うが,海外でも高評価というのは正直驚きである。この映画のテーマは,核家族化と老いの孤独だと私は思っている。

 

 東京物語は,広島尾道に住んでいる老夫婦が東京の住む子供に会いに上京しに来るところから話は始まる。時は戦後間もない時期で飛行機はもちろん新幹線なんてない。夜行列車で丸一日かけてくるのである。現代で言えば軽い海外旅行くらいの気持ちであると想像してしまう。老夫婦からしたら一世一代の旅なのである。

 東京では,長男,長女,や次男の寡婦である紀子(原節子)などと出会うのである。長男,長女は,実家を出て何年もたち自分の生活・・いや世界があるから親である老夫婦を邪険扱う。一方で血のつながらない次男の寡婦である紀子は大変真心のある親切な対応するのである。また老夫婦からすると子供は都会東京でもっと成功していると思っていたが,そうでもない現実も感じて,在京の友人に愚痴ったりしている。いろいろあり老夫婦は,尾道へ帰るのだが・・・・。

 

 この映画は繰り替えしみているが,思うところが2つある。

 一つ目は,戦後の日本のイメージ。舞台は戦後まもない日本である。私など強化者でしか戦後を知らない。そこにリアルな戦後日本を見ることができる。意外と服装・生活様式は今と大きく変わらない。違うと感じるは,人の親切心や言葉遣いである。正直,現代より戦後の方が良いのでは?と思ってしまうシーンも多い。更に印象に残っているのは,戦中を生きた老人たちが「戦争はこりごりだ」と飲みながら話しているのである。私は,かなりリアルに聞こえた。小津監督も戦争体験者であるから出たリアルかもしれないが,これが当時の人の生の声ではないかと思っている。

 二つ目は,本作のテーマでもある老いの悲しみである。老いは避けれないものである。そして段々と孤独となってくる。ネタバレとなってしまうが,終盤で老夫婦の夫人はなくなってしまい,夫は一人残されてしまう。ここが非常に印象的である子供も遠くに住み,一人となりこの老人はどう生きるのだろうと思ってしまう。そして自分もいずれ一人になるのだろうと感じてしまう。この老人は,夫人がなくなった朝に尾道にある寺から海を眺め帰宅を促されると「今日も暑くくなるぞ」と言いながら家に帰るのである。何年も連れ添った夫人に先立たれつつも気候の話をして日常の会話して,周りに気遣わせない強がりを言っている。このシーンはDVDなどのパッケージにもなっているため有名であるが,とても印象深いシーンとなっている。

 

 少し長くなったが東京物語についての話は以上。

 名作と言われるゆえんは十分にある映画なのでたくさんの人にぜひ見て欲しいものである。